金属アレルギーはどうして起こるの?

花粉症や食品アレルギー、アトピーなど、世の中にはいろいろなアレルギー疾患がありますよね。

実は金属アレルギーもアレルギー疾患の一つなのです。

「金属アレルギーってアクセサリーを着けてたらかゆくなるアレルギーのことでしょ?」という知識はお持ちだと思いますが、実は金属アレルギーは原因や症状も種類が分かれ、意外と困ったアレルギーなのです。

そこで今回は金属アレルギーについて詳しくご紹介していきたいと思います。

金属アレルギー発生のメカニズム

そもそも金属アレルギーとはどういったメカニズムで起こるのでしょうか。

繰り返し同じ金属を使用していると、金属が溶け出してイオン化し、体内に入り込むことで体内のタンパク質と結合し、金属アレルギーの原因物質となります。

人間の体は、外から侵入してきた異物と戦う「防衛監視システム」が備わっています。

ですので防衛監視システムは金属アレルギーの原因物質を見つけると、攻撃を開始してしまうのです。

こうして金属アレルギーの原因物質と防衛監視システムが接触を起こすたびに皮膚組織が炎症し、金属アレルギーが発症します。

それゆえ日常的に金属を身に着けている場合、金属アレルギーは長時間起こってしまい、最悪の場合金属アレルギー自体を治すことができなくなってしまうのです。

金属アレルギーを起こしやすい金属って?

それではどういった金属が金属アレルギーを起こしやすくするのでしょうか。

先ほど見た通り、金属アレルギーとは金属が溶け出してイオン化することで起こってしまいます。

つまりイオン化しやすい金属ほど、金属アレルギーになりやすいのです。

ですので水銀やクロム、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛などが金属アレルギーを引き起こしやすい金属となっています。

反対に金属アレルギーを引き起こしにくい金属にはチタンやサージカルステンレスといった金属があります。

よく「ゴールドは金属アレルギーを引き起こさない」と言われていたりしますが、それは間違いです。

ゴールドというのは確かにイオン化しにくい金属ですが、純金の状態は柔らかく傷がつきやすいので、市場に出回るときは他の金属と混ぜ合わされて18Kや14Kとして流通します。

すなわち18Kや14Kというのは他の金属も混じっている合金の様なものです。

そのためゴールドであっても、混ぜ合わされている他の金属のせいで金属アレルギーを起こすことがあるのです。

金属アレルギーについて紹介してきましたが、ご理解いただけたでしょうか。

予備知識として知っておいて損はない知識ですので、ぜひ覚えておいてくださいね。