ピアストラブルでケロイドができるってホント? 前編

ピアストラブルにもいろいろな種類のトラブルがありますが、その中でも「ケロイド」は特に厄介なのではないでしょうか。

「ケロイドというとやけどや放射線障害の後遺症というイメージがあるからピアスでケロイドができるなんて想像つかない」という方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回はケロイドとは一体どういったものなのか、どうしてピアスが原因でできるのかについてご紹介していきます。

ケロイドって?

転んだときややけどをしてしまったとき、その程度が軽い時には特に治療をしなくても時間の経過とともに自然に治っていきますよね。

しかし傷ややけどの程度が重い時には、傷跡ややけど跡が治っていく過程で皮膚が過剰に引っぱられたり、アレルギー反応が起こったりして、傷跡が赤く盛り上がってミミズ腫れのようになることがあります。

これを肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)と言います。

この肥厚性瘢痕はもともとの傷の範囲内にとどまって起こる症状なのですが、傷の範囲を超えて赤く盛り上がってひどい腫れになった場合、ケロイドと呼ぶのです。

症状の軽いものが肥厚性瘢痕で、重いものがケロイドという認識でもいいかもしれませんね。

1人の患者さんに肥厚性瘢痕とケロイドが混在していたり、両者の中間的な性質を持つ傷跡もあったりするため、明確に区別するのは難しいと言われているそうです。

ケロイドの症状って?

ケロイドは赤褐色に隆起した硬い腫れものです。

激しいかゆみや痛みを伴うことが多く、耳にできてしまうとかなりのストレスを負うことになってしまいます。

ケロイドの形が複雑で表面の凹凸が強いものでは、深部で感染を起こし、新たな膿を作り出す場合もあります。

ケロイドは自然には治りにくい?

肥厚性瘢痕はそのままにしておいても時間の経過とともに治っていくのがほとんどですが、そうならないのがケロイドです。

ケロイドができてしまった場合、自然には治りにくいという特徴があります。

治すためにはステロイド剤の注射や圧迫療法、抗アレルギー薬の内服、レーザー治療を行う必要が出てきます。

治療費も安くはないものなので、ケロイドにならないように気を付けたいですね。

いかがでしたでしょうか。

耳に異変を感じたときは悪化しないうちに耳鼻科で診てもらうのが一番です。

次回もケロイドについてご紹介していきます。